暗号資産取引所大手のBinanceが、その投資部門であるBinance Labsを「YZi Labs」に改名し、新たな戦略的方向性を打ち出した。
この改称は、ブロックチェーン分野にとどまらず、Web3、人工知能(AI)、バイオテクノロジーへと投資の幅を大きく広げる意思を示している。
- Binanceの投資部門が「Binance Labs」から「YZi Labs」に改名し、投資範囲をWeb3、AI、バイオテクノロジーに拡大。
- 趙長鵬(CZ)は、テクノロジーイノベーションへの強い意欲を示し、スタートアップ支援に継続的に関与する。
- Ella Zhangが責任者として復帰し、複数の成長産業における戦略的投資を目指す。
YZi Labs、Web3・AI・バイオテクノロジーへ投資
今回の戦略的リブランディングの背景には、テクノロジー分野における急速な変化と、イノベーションへの飽くなき探求がある。
Binance Labsは、これまでPolygon、Injective Protocol、CertiK、Dune Analyticsなど、数々の革新的プロジェクトを支援してきた実績を持つ。
新たなYZi Labsは、この成功の上に、さらに広範囲な技術革新への投資を目指している。
Binanceの創業者でもある趙長鵬(チャンポン・ジャオ、CZ)は、今後もスタートアップ創業者たちへのメンタリングと指導に積極的に関与する方針を示した。
同氏は「暗号資産の枠を超えたイノベーションへの野心」を語り、テクノロジーの可能性に対する揺るぎない信念を表明している。
Ella Zhangが再びラボの責任者として復帰したことも、この変革の大きな特徴である。
同氏は過去にBinance Labsを率いた実績があり、スタートアップ支援において豊富な経験を持つ。
Ellaは「長期的インパクトに焦点を当てる創業者と協働する」と述べている。
新たな投資戦略の中核は3つの分野に集中する。
第一にWeb3では、ブロックチェーンと分散型アプリケーションの革新を継続的に支援。
第二にAI分野では、人工知能の変革的可能性を様々な産業で探求。
第三にバイオテクノロジーでは、イノベーション志向の新興バイオ技術ソリューションに投資する。
今回の発表によると、既存のポートフォリオ企業への支援は従来通り継続され、現在のパートナーシップにも影響を与えないとしている。
YZi Labsは、リブランディングを通じて、複数の高成長産業における世界有数の戦略的投資家としての地位を確立しようとしているようだ。