仮想通貨の中でも特に人気なビットコイン。
しかし、取引所やウォレットで送金する際に「送金手数料が高すぎる」と感じたことはないでしょうか。
実はビットコインの送金手数料は他の通貨と比べても非常に高くなっています。
そこでこの記事では、ビットコインの送金手数料が高い理由や節約する方法について解説します。
ちなみにイーサリアムのガス代(送金手数料)については以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事イーサリアムのガス代とは?安くする方法やリアルタイムの価格なども解説
ビットコインの送金手数料とは?
そもそもビットコインの送金手数料とは何なのでしょうか。
送金とは取引所やウォレットの間で仮想通貨を移動させることを指します。
つまり、ビットコインを現在管理している取引所やウォレットから別の取引所やウォレットに移動させる際にかかる手数料がビットコインの送金手数料です。
イメージとしては銀行の振込手数料と同じ感じです。
銀行の振込手数料も自分の口座から他人の口座にお金を移動させる際に振込手数料が発生します。
ビットコインも同様に他の取引所やウォレットに移動させようとすると手数料が発生するのです。
ビットコインの送金手数料が高い理由
ではなぜビットコインの送金手数料は高いのでしょうか。
理由はブロックチェーンの構造にあります。
ビットコインなどの仮想通貨はすべてブロックチェーンと呼ばれるネットワーク上で発行されています。
仮想通貨を送金する際にはブロックチェーンを介して移動するのですが、このときに「マイナー」と呼ばれる管理者が承認を行うことで送金が行われます。
この承認にかかる時間がビットコインは特に長いのです。
ちなみに後ほど詳しく解説しますが、送金に適した通貨としてリップル(XRP)やステラルーメン(XLM)という通貨があります。
これらの通貨はブロックチェーン上での承認速度が速いため、送金手数料が安くなっています。
具体的なビットコイン(BTC)とXRP、XLMの処理速度の違いは以下の通りです。
通貨名 | TPS |
---|---|
BTC | 7程度 |
XRP | 1,500 |
XLM | 1,000 |
TPSとはTransaction per secondの略で、1秒あたりの処理できるトランザクション数を表します。
上記の表のようにビットコインは1秒あたりたった7件ほどしか処理できませんが、XRPやXLMは1,000件から1,500件も処理できます。
ではなぜ処理時間が手数料に関係するのでしょうか。
それは処理に時間がかかると早く送金したい人が手数料を値上げしていくからです。
先ほどブロックチェーン上で承認の処理を行うのはマイナーであると説明しました。
マイナーは承認の処理を行うことで送金時の手数料などから報酬が得られる仕組みになっています。
つまり、マイナーはより多くの手数料が支払われる送金のリクエストから順番に処理していくようになっています。
一方でユーザーは送金手数料を高くすることで早く送金されるようになります。
つまり、オークションのように送金手数料が高く設定されることで、市場全体の送金手数料が高くなるというわけです。
ちなみに送金手数料は取引所から送金する場合はその取引所が設定した金額で固定ですが、ウォレットなどから送金する場合は選択が可能です。
このように処理速度と手数料が関係しており、ビットコインの処理速度が遅いことから送金のための手数料が高くなっています。
ビットコインの送金手数料の相場は?
ではビットコインの送金手数料の相場はどれくらいなのでしょうか。
ビットコインの送金手数料は多くの取引所で1,000円から2,000円程度となっています。
なお、そのときのビットコインの価格により変動するため、状況によってはこれより安かったり高かったりすることがあります。
ちなみに先ほど出てきたリップル(XRP)は10円程度で、ステラルーメン(XLM)は1円未満で送金できるところがほとんどです。
そのため、このような通貨と比べるとビットコインの送金手数料は非常に高いといえます。
ウォレットから送金する場合はもう少し高くなることがあります。
取引所の手数料は一般的に固定ですが、ウォレットの場合はそのときの送金手数料がリアルタイムで反映されます。
そのため、混雑時には非常に高くなることがあります。
2024年の4月にはビットコインの送金手数料が2万円程度になったことがありました。
2024年4月にはビットコイン上で発行されるNFTが流行し、ビットコインチェーン上での承認リクエストが急増しました。
これに伴い、ビットコインの送金手数料も高騰。
一時2万円を超えるような価格となったことがありました。
ビットコインの送金手数料を抑える方法
ではビットコインの送金手数料を抑えるにはどうすればいいのでしょうか。
主な方法としては以下の2つがあります。
- 送金手数料無料の取引所を使う
- 送金手数料の安い通貨で送金する
1. 送金手数料無料の取引所を使う
1つ目の方法は「送金手数料無料の取引所を使う」方法です。
多くの取引所では送金手数料がかかりますが、一部の取引所は無料で送金が可能です。
具体的には「SBI VCトレード」や「GMOコイン」です。
特にビットコインは先ほども書いたように送金手数料が1,000円から2,000円と非常に高いです。
そのため、送金手数料が無料の取引所は非常に節約効果が高いといえます。
2. 送金手数料の安い通貨で送金する
2つ目の方法は「送金手数料の安い通貨で送金する」方法です。
先ほどの方法は無料で送金できるものの、すでに使っている取引所が無料でなければ新しく口座開設する必要があります。
しかし、そこまでするのは面倒という方も多いでしょう。
そこでこの方法はビットコインで送金するこだわりがなく、今使っている取引所から安く送金したい場合におすすめです。
仮想通貨はほぼすべてが送金可能であり、通貨によって送金手数料が異なります。
中には先ほど解説したように、10円程度で送金できるリップル(XRP)や、1円未満で送金できるステラルーメン(XLM)も存在します。
つまりこのような通貨を使うことで、非常に安価に送金することができます。
ちなみに各取引所の送金手数料一覧は日本円ではなく各通貨の手数料が書かれていて見にくいことが多いです。
そんな方は当サイトが提供するCryptoSearchHubの利用がおすすめです。
CryptoSearchHub内の「送金サーチ」というサービスでは、自分が使っている取引所の送金手数料が日本円換算した金額で一覧で確認できます。
送金したい通貨から安く送金できる取引所を検索することも可能ですので、ぜひご活用ください!
ビットコインの送金手数料に関する1問1答
ビットコインの送金手数料とは何ですか?
ビットコインを別の取引所やウォレットに送金する際にかかる手数料です。
銀行振り込みの手数料と考えるとわかりやすいかと思います。
ビットコインの送金手数料は高いですか?
ビットコインの送金手数料は一般的に1,000円から2,000円です。
1円未満で送金できる通貨があることを考えると高いといえます。
ビットコインの送金手数料はなぜ高いのですか?
ビットコインの処理速度が遅いことが理由として挙げられます。
ビットコインは大量の送金を目的として作られていないことから、処理速度が遅く、結果として送金手数料が高騰していると考えられます。
ビットコインの送金手数料を節約する方法はありますか?
ビットコインの送金手数料が無料の取引所を使うことで節約できます。
また、ビットコインにこだわりがなければXRPやXLMなどの送金に適した通貨を使うことで、安価に送金することが可能です。
まとめ
今回はビットコインの送金手数料が高すぎる理由や節約する方法などについて解説しました。
ビットコインは仮想通貨の中でもトップクラスに人気なものの、送金手数料は非常に高いです。
送金手数料無料の取引所を使ったり、他の通貨を使ったりするなどして工夫してみるのが良いでしょう。