イーサリアムの送金などの際に必ずかかる「ガス代」。
場合によっては数千円程度することもあり、「なんでこんなにかかるの？」と思ったことがあるかと思います。
そこでこの記事ではイーサリアムのガス代に関して。仕組みや高くなる理由、安くする方法について解説します。
ちなみにビットコインの送金手数料については以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事【無料あり】ビットコインの送金手数料が高すぎる？理由や節約する方法などを解説
イーサリアムのガス代とは
そもそもイーサリアムのガス代とは何なのでしょうか。
イーサリアムのガス代は取引手数料を指します。
車が現在地から目的地に移動するときにガソリンがかかるように、イーサリアムがウォレットからウォレットへと移動するためにガス代がかかるようなイメージです。
イーサリアム以外にもビットコインやリップルなど、「ガス代」という名前ではないものの、送金時には手数料がかかります。
イーサリアムのガス代は何にかかる？
ではイーサリアムのガス代は具体的にどのような場面で発生するのでしょうか。
代表的な場面としては以下が挙げられます。
- 送金するとき
- DEXで取引するとき
- NFTの取引をするとき
先ほども書いたようにイーサリアムのガス代は主に送金時に発生します。
また、DEX(分散型取引所)上で取引を行う場合にも発生します。
DEXとは中央に管理者がいないブロックチェーン上で取引できる取引所のことです。
DEXで行われた取引はすべてブロックチェーン上に記録されるのですが、この際に記録のための手数料としてガス代が発生します。
さらにNFTの取引を行った際にもガス代が発生します。
NFTもブロックチェーン上で管理されているため、取引をすれば取引の記録がブロックチェーン上に残ります。
このときの記録手数料としてガス代が発生します。
ちなみにNFTに関しては、プラットフォームによっては取引以外にも発行やキャンセルなどでガス代が発生することがあります。
イーサリアムのガス代の仕組み
ではイーサリアムのガス代はどのような仕組みで発生しているのでしょうか。
そもそもガス代は誰に支払われているのかというと「マイナー」に対して支払われています。
イーサリアムなどのブロックチェーンでは取引を承認する「マイナー」という存在があります。
マイナーは取引を承認するために膨大な計算を行い、報酬を得ています。
この報酬がガス代から支払われているのです。
イーサリアムのガス代が高くなる理由
では、イーサリアムのガス代が高くなる理由は何なのでしょうか。
原因は様々ですが、一番は取引の増加です。
イーサリアムを送金する際には必ずマイナーによる承認が必要なのですが、マイナーは無限にいるわけではありません。
そのため、送金件数がマイナーのキャパシティを超えると承認が滞ることとなります。
例えばマイナー全体で1分あたり3,000件処理できる状態であったときに、1分あたり5,000件の送金の依頼があったとします。
この場合、2,000件分が超過してしまいます。
このとき、どのような順番で処理をするのかを考える際にガス代が用いられます。
マイナーとしては1回の承認作業において、できる限り高い手数料を得たいと考えます。
そこで、ガス代が高く設定されている取引から順に承認します。
一方で送金したいユーザーはできる限り早く送金を済ませたいと考えます。
そのため、ユーザーがオークションのような形で高いガス代を設定していくことで、ガス代が高騰するという仕組みになっています。
このように、イーサリアムのガス代は需要が増加することにより高騰する仕組みとなっています。
イーサリアムのガス代を安くする方法
では、ガス代を安くするためにはどうすればいいのでしょうか。
方法としては以下の3つがあります。
- 混雑を避ける
- 送金手数料無料の取引所を使う
- 送金手数料の安い通貨で送金する
1つずつ解説していきます。
1. 混雑を避ける
1つ目は「混雑を避ける」という点です。
イーサリアムのガス代は先ほども書いたように、需要が増加することによりガス代が高騰します。
そのため、需要が少ない時間帯に取引(送金)を行うことでガス代を節約できます。
ガス代がいつ高騰するのかは「MILK ROAD」というサイトのヒートマップで確認するとわかりやすいです。
上記のリンクをクリックすると現在のガス代などが表示されます。
少し画面をスクロールすると以下のような青色の表のようなものが表示されます。
これがガス代のヒートマップです。
ヒートマップは横軸が曜日、縦軸が1時間ごとの時間を表しています。
色は薄い色がガス代が安い時間帯で、濃くなるにつれてガス代が高騰していることを表しています。
また、カーソルを当てることで、具体的にどれくらいのガス代がかかるのかを確認することができます。
なお、ヒートマップに表示されるガス代は直近7日間のガス代です。
同じ曜日であっても先週よりも需要が増加するとガス代も高騰するため、あくまで目安として利用してください。
ちなみにガス代の目安については後ほど解説します。
2. 送金手数料無料の取引所を使う
2つ目は「送金手数料無料の取引所を使う」という点です。
仮想通貨の取引所では一般的に取引以外にもその取引所で保有している仮想通貨を外部の取引所やウォレットに送金することができます。
多くの取引所で送金時に手数料がかかるのですが、取引所によっては無料で送金できるところがあります。
例えば「SBI VCトレード」や「GMOコイン」は手数料無料で送金が可能です。
なお、もちろんですが取引所ではNFTの管理などはできないため、先ほど書いたようなNFTのガス代の節約などには利用できません。
「イーサリアムを送金する」という目的に限られますが、ガス代を節約したい場合は送金手数料無料の取引所から送金するのも1つの方法としてあります。
3. 送金手数料の安い通貨で送金する
3つ目は「送金手数料の安い通貨で送金する」という点です。
こちらも送金時にガス代を節約したい場合に限られる対処法です。
送金できる仮想通貨はイーサリアムだけではなく、ビットコインを始めとしたほぼすべての通貨で送金が可能です。
そのため、特にこだわりがなければイーサリアム以外の通貨で送金するのも良いでしょう。
通貨によってはイーサリアムの数十分の1から数百分の1で送金できる通貨もあります。
ちなみに当サイトが運営する「CryptoSearchHub」では、主要な国内取引所から送金する際に、その取引所から一番安く送金できる通貨を検索できるサービスを提供しています。
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イーサリアムのガス代はどうやって支払う？
ではイーサリアムのガス代はどうやって支払うといいのでしょうか。
イーサリアムのガス代は送金などをする際に基本的には自動的に決められます。
ガス代は送金などをする際にイーサリアムとして支払いが行われます。
例えば1ETH送金する際にガス代が0.0004ETHだったとします。
この場合、送金時に1.0004ETHが引き落とされ、送金先には1ETHが届くといったイメージです。
通貨は違うものの、銀行の振込手数料と同じような感覚で考えると良いでしょう。
イーサリアムのガス代の相場はいくらくらい？
ではイーサリアムのガス代の相場はいくらくらいなのでしょうか。
イーサリアムのガス代は状況により異なりますが、記事執筆時点では1Gwei(≒0.06ドル≒9円)となっています。
ちなみにGweiはイーサリアムの単位です。
直近7日間の中の最安は0.51Gwei、最高は7.05Gweiでした。
なお、上記のデータは記事執筆時点のものであり、状況によっては大幅に高騰する場合もあります。
少し前までは50Gwei程度が普通で、状況によっては100Gweiを超えることも珍しくありませんでした。
そのため、最近ではガス代が非常に安くなっています。
ちなみに送金を目的とするのであればXRPやXLMもおすすめです。
XRPやXLMは送金を目的として開発されているブロックチェーンのため、送金コストが非常に安くなっています。
具体的には送金手数料は取引所により異なりますが、1円未満〜10円程度です。
ちなみに当サイトでは各取引所の送金手数料を日本円換算で確認できるサービス「送金サーチ」を提供しています。
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イーサリアムのガス代に関する1問1答
イーサリアムのガス代とは何ですか？
イーサリアム上で送金やNFTの受け取り、取引などをする際に発生する手数料です。
イーサリアムのガス代はいくらですか？
混雑状況により変化します。
リアルタイムの価格は「Milk Road」などで確認できます。
イーサリアムのガス代はどうやって支払いますか？
送金やNFTの受け取りなどを行う際に自動的にイーサリアムから支払われます。
イーサリアムのガス代を節約するにはどうすればいいですか？
混雑している時間帯を避ける方法があります。
送金が目的であれば他の通貨を使う、送金手数料が無料の取引所を使うのも手です。
イーサリアムのガス代の相場はいくらくらいですか？
記事執筆時点では直近7日間で0.5〜8Gweiほどです。
記事執筆時点のリアルタイムのガス代は1Gwei(≒0.06ドル)程度です。
まとめ
今回はイーサリアムのガス代について解説しました。
イーサリアム上で送金などを行う場合にはガス代は必ず発生してしまうため、混雑時を避けたり、通貨を変えたりして節約するのがおすすめです。
参考リンク
- イーサリアム公式解説ページ「Gas and fees」
- ガス代確認ページ「Milk Road」
