この記事では新興トークンとして注目されているNOT(コイン)について解説します。
仮想通貨NOTとは
仮想通貨NOT(ノットコイン)はメッセージングアプリTelegramの一つの機能として提供されているゲーム「Notcoin」のコミュニティトークンです。
発行チェーンはTelegramが運営するTONブロックチェーン上となっています。
CoinMarketCapによると記事執筆時点でのNOTトークンの時価総額は約930億円であり、時価総額ランキングでは117位です。
また、取引高を表すボリュームは24時間で270億円で、ボリュームランキングでは37位となっています。
画面タップゲームに3,500万人が熱中
Notcoinはタップして稼ぐ「Tap to earn」という仕組みでプレイできるゲームです。
Notcoin上で画面をタップするだけでNOTトークンを稼げるシンプルな仕組みとなっています。
他にも友達の招待や、Telegramのサブスクサービス「Telegram Premium」などにより獲得することができるようにもなっています。
なお、現在はTelegram上でNotcoinを獲得することはできません。
Telegram創設者の「Pavel Durov」氏の公式Telegramによると5/17時点で「Notcoinはわずか数ヶ月で3,500万人のアクティブユーザーに達しました」とコメントしており、Notcoinへの注目の高さが伺えます。
また、「現在、TelegramとTONで新しいミニアプリが大量に作られている。これらの筆頭であるノットコインは、これから登場する多くのアプリの道を切り開いた。」ともコメントしています。
つまり、NotcoinによりTelegramやTON上でのミニアプリが大量に作られたことから、NOTトークンに注目が集まっているとも見ることができます。
ホワイトペーパーは文字通り「ホワイト」
Notcoinのホワイトペーパーも話題になっています。
ブロックチェーンプロジェクトのホワイトペーパーとは特定のブロックチェーンプロジェクトや暗号通貨に関する詳細な説明書であり、そのプロジェクトの目的、技術的な仕組み、実装方法、利点、リスク、ビジネスモデルなどを網羅的に記述した文書です。
ホワイトペーパーは、投資家や開発者、ユーザーに対してプロジェクトの価値や信頼性を説明し、プロジェクトへの理解を深めるための重要な資料として活用されています。
そんな重要なホワイトペーパーですが、9ページから構成されているNotcoinのホワイトペーパーは表紙を除いて真っ白となっています。
ちなみに表紙には「Notcoin Whitepaper November, 2023」とあるのみです。
また、プロジェクトの今後の開発を示すロードマップもなく、謎のプロジェクトとなっています。
公式サイトには「building phase(構築段階)」との記載があることから、今後何かしらの発表があることも予測されています。
大手海外取引所に続々上場
NOTトークンは大手仮想通貨取引所に続々上場しています。
海外取引所のOKXは5/9、公式サイトなどでOKX Jumpstartで先行販売(IEO)を行うと発表しました。
その後5/16には上場を発表しています。
また、同じく海外取引所のBinanceは5/9、Binance Launchpoolでの取り扱いを開始すると発表しています。
Binance Launchpoolは指定のトークンをステーキングすることで、今回の場合はNOTトークンを獲得できるサービスです。
同取引所でも5/16に上場しています。
他にも海外取引所のMEXCやBybit、Bitget、KuCoinといった主要な海外取引所で取り扱いが行われています。
仮想通貨NOTのトークノミクス
Notcoinの公式サイトによると、NOTトークンの総供給量は102,719,221,714NOT(≒1027億NOT)となっています。
そのうち、マイナーとバウチャーに対し総供給量の78%となる80,219,221,714NOT(≒802億NOT)が割り当てられています。
残りの22%である22,500,000,000NOT(≒220億NOT)については新規ユーザーと次のフェーズに対して割り当てられているということです。
各説明の末尾には「and we will burn a lot(私たちはたくさん燃やします)」と付け加えられていることから、今後バーンされる可能性も考えられます。
なお、これらのデータは4/12時点のデータです。
仮想通貨NOTの注意点
仮想通貨NOTの注意点としては以下のような点が挙げられます。
- ミームコインである
- 海外取引所でのみの取り扱いである
1. ミームコインである
1つ目はミームコインであるという点です。
ミームコインは特定のテーマやインターネットのミームに基づいた暗号通貨のことです。
これらのコインは、通常、ジョークやコミュニティの楽しみの一環として作成され、必ずしも実用的な価値や技術的な革新性を追求するものではありません。
実際にNotcoinのホワイトペーパーに内容の記載はなく、公式サイトなどでも説明がほとんどありません。
また、Binanceでは実用的なトークンやプロジェクトではない場合に付けられる「シードタグ」と呼ばれるタグが付いています。
このトークンを取引する場合は他の仮想通貨の中でも特に自身で調査を行うなど、十分注意して取り扱うべきであるとBinanceからアナウンスされています。
このような点からNotcoinは他のアルトコインと比べても注意点が多いトークンとなっています。
2. 海外取引所でのみの取り扱いである
2つ目は海外取引所でのみの取り扱いであるという点です。
記事執筆時点でNotcoinは国内取引所での取り扱いはなく、海外取引所のみでの取り扱いとなっています。
海外取引所は金融庁の認可を受けていない取引所であることから、利用は推奨されていません。
この点でもNotcoinを取り扱う際には十分な注意が必要です。
仮想通貨NOTの一問一答
海外取引所を利用する場合は日本の金融庁からの認可を受けていないため、特に気をつける必要があります。
仮想通貨NOTのまとめ
仮想通貨NOTはNotcoinというプロジェクトのミームコインです。
現時点では海外取引所のみでの取り扱いであることや、ミームコインであることから十分注意して取り扱う必要があるといえるでしょう。
公式サイトNotcoin