仮想通貨にはビットコインを始め数百万以上の通貨があります。
しかし、どの通貨がどんな役割を果たしているのかわからない方も多いでしょう。
だからといって一つずつ通貨を見ていくのも大変です。
そこでこの記事では、仮想通貨にはどんなカテゴリがあり、そしてどうやってカテゴリを調べれば良いのか、解説していきます。
仮想通貨のカテゴリとは?
そもそも仮想通貨のカテゴリとは何なのでしょうか。
仮想通貨には1つ1つにプロジェクトが存在し、それぞれのプロジェクトが目的を持って運営されています。
例えばイーサリアムはチェーン上で発行される通貨やアプリケーション(DeFi)などの運営を目的として運営されています。
このような目標は各通貨(プロジェクト)で共通していることが多く、後ほど詳しく紹介しますがAI系通貨やミーム系通貨などがあります。
以上のように、各通貨ごとに掲げられている目標がまとめられたカテゴリから通貨を探すことで、自分の目的に合ったプロジェクトが探しやすくなります。
仮想通貨のカテゴリの調べ方
では各通貨のカテゴリはどのように調べれば良いのでしょうか。
カテゴリを調べるには「CoinGecko」というサービスを使うと便利です。
CoinGeckoは仮想通貨に関するあらゆる情報を調べることができるサイトです。
関連記事CoinGeckoとは?概要や使い方、機能などを初心者向けに解説
ここではカテゴリから通貨を調べる方法と、通貨からカテゴリを調べる方法の2種類について解説します。
カテゴリから通貨を調べる方法
まずはカテゴリから通貨を調べる方法です。
カテゴリから通貨を調べるにはCoinGeckoを開き、左上の「仮想通貨」にカーソルをあわせます。
次に「カテゴリ」をクリックします。
すると一覧が表示されます。
通貨からカテゴリを調べる方法
次に通貨からカテゴリを調べる方法です。
CoinGeckoを開き、右上の通貨検索欄から通貨名を入力します。
このとき、ティッカーシンボル(ビットコインなら"BTC")を入力すると見つけやすいです。
通貨一覧は検索バーの下に候補のような形で表示されます。
調べたい通貨があればそれをクリックします。
ここではビットコインをクリックしてみます。
すると通貨の詳細ページが表示されます。
このページを少しスクロールしたあたりに左側に「カテゴリ」という欄があります。
ここに記載されているのがその通貨のカテゴリです。
ビットコインの場合は「仮想通貨」の右に「4以上」という記載があります。
これは仮想通貨以外に4つ以上のカテゴリがあることを表しています。
これをクリックすることでその他のカテゴリを確認することができます。
各カテゴリをクリックすると、そのカテゴリに属する通貨を一覧で確認できます。
仮想通貨の主要カテゴリ
では実際に仮想通貨にはどのようなカテゴリがあるのでしょうか。
カテゴリは非常に多くありますが、ここでは主要なカテゴリを15個解説します。
- レイヤー系
- エコシステム
- AI
- ミームコイン
- ポートフォリオ
- コンセンサスアルゴリズム
- DeFi
- ステーブルコイン
- 取引所トークン
- ステーキング
- ファーミング
- ラップドトークン
- NFT
- ゲーム
- メタバース
各カテゴリは実際の通貨の例も挙げながら解説していきます。
1. レイヤー系
1つ目は「レイヤー系」です。
「レイヤー」という単語はニュース記事などで聞いたことがあるかと思います。
仮想通貨にはベースとなるレイヤー1の上にレイヤー2や3と呼ばれる層が存在します。
また、レイヤー1の下にレイヤー0という層も存在します。
レイヤーについてかんたんに説明するとレイヤー2や3ではレイヤー1で問題となる手数料や速度の問題を解決するために作られた層です。
各層ごとにプロジェクトが存在し、各プロジェクトが通貨を発行しています。
具体的には以下のようなプロジェクトがあります。
このように各レイヤーごとにプロジェクトがあり、各通貨が存在しています。
ちなみにザイ(ZAI)以外は国内取引所で取引が可能です。
取引所を検索する際には当サイトが運営する仮想通貨取引所検索サービス「CryptoSearchHub」がおすすめです!
2. エコシステム
2つ目は「エコシステム系」です。
エコシステムとは、かんたんに説明すると、あるブロックチェーン上で発行される通貨のことを指します。
例えばイーサリアムチェーン上にはシバイヌ(SHIB)やレンダー(RNDR)が発行されています。
このように、チェーン上で発行される通貨をエコシステムと呼びます。
具体的には以下のようなエコシステムが存在しています。
- イーサリアム
- バイナンススマートチェーン(BSC)
- アバランチ
イーサリアム上では先ほどのようにシバイヌ(SHIB)やレンダー(RNDR)が発行されています。
また、BSC上ではビルド・アンド・ビルド(BNB)などが、アバランチチェーン上ではアバランチ(AVAX)などが発行されています。
このように、各チェーン上で発行されるエコシステム系のカテゴリがあります。
3. AI
3つ目は「AI系」です。
仮想通貨にはAIに関する通貨も発行されています。
AI系の銘柄としては以下のような銘柄があります。
- フェッチAI(FET)
- シンギュラリティネット(AGIX)
その他の銘柄についてはCoinGeckoの「AI Agents」ページにて確認できます。
4. ミームコイン
4つ目は「ミームコイン系」です。
ミームコインとはネット上のパロディを通貨にしたもので、その通貨自体には価値がないことがほとんどです。
しかし、中には価格が50万倍になるなど、非常に高騰する通貨があることで人気なカテゴリです。
ミームコインはその中で犬系コイン、猫系コインなど細分化されています。
各カテゴリと具体的な通貨は以下の通りです。
ちなみにミームコインの一覧はCoinGeckoのミームページから確認できます。
5. ポートフォリオ
5つ目は「ポートフォリオ系」です。
海外では仮想通貨に投資する企業が増えており、それぞれの企業が投資先である通貨をまとめたポートフォリオを公開しています。
どの投資会社がどの銘柄に投資しているのかを確認できるのがポートフォリオカテゴリです。
例えば以下のようなポートフォリオがあります。
例えば「アンドリーセン・ホロウィッツ」のポートフォリオであれば、アンドリーセン・ホロウィッツ社が投資している銘柄の一覧を確認することができます。
ここでは3社のポートフォリオを挙げましたが、それ以外のポートフォリオもCoinGeckoのカテゴリページから確認できます。
6. コンセンサスアルゴリズム
6つ目は「コンセンサスアルゴリズム系」です。
仮想通貨は主にプルーフ・オブ・ワーク(PoW)とプルーフ・オブ・ステーク(PoS)の2種類のコンセンサスアルゴリズムが存在します。
これらのコンセンサスアルゴリズム別に通貨を確認できます。
それぞれの通貨の例は具体的には以下の通りです。
このように、コンセンサスアルゴリズムによってカテゴリ分けされた中から探すことができます。
7. DeFi
7つ目は「DeFi系」です。
DeFiとは「分散型金融」と訳され、ブロックチェーン上で金融関連の取引ができる仕組みです。
DeFi系のプロジェクトも多くありますが、これらが発行する通貨も一覧で確認ができます。
具体的には以下のような通貨があります。
- チェーンリンク(LINK)
- ユニスワップ(UNI)
- メイカー(MKR) など
これ以外にも多くのDeFi系通貨が存在します。
DeFi系通貨に関してはCoinGeckoの分散型金融(DeFi)のカテゴリページで確認ができます。
8. ステーブルコイン
8つ目は「ステーブルコイン系」です。
仮想通貨には米ドルなどとペッグ(連動)された通貨が存在します。
代表的な米ドルペッグのステーブルコインとしてはUSDTがありますが、それ以外にも以下のような通貨が存在します。
- USDコイン(USDC)
- ダイ(DAI)
- First Digital USD(FDUSD)
- PayPal USD(PYUSD)
- True USD(TUSD)
また、米ドル以外にも別のフィアット(法定)通貨に連動する通貨もあります。
米ドルペッグの通貨は「USDステーブルコイン」ページから、それ以外の通貨も含めたステーブルコインは「ステーブルコイン」ページから確認できます。
9. 取引所トークン
9つ目は「取引所トークン」です。
仮想通貨取引所は数多くありますが、特に海外取引所において、それぞれの取引所が独自のトークンを発行しています。
例えば以下のように発行されています。
- Binance:ビルドアンドビルド(BNB)
- Bitget:Bitget Token(BGB)
- Gate.io:ゲートトークン(GT)
- MEXC:MX(MX)
上記では中央集権型取引所(CEX)が発行するトークンを記載しましたが、分散型取引所(DEX)でも同様に発行されています。
CEXのトークン一覧は「中央集権型取引所 (CEX)」ページから、DEXのトークン一覧は「分散型取引所 (DEX)」ページから確認できます。
また、取引所全体の一覧は「取引所トークン」ページから確認できます。
10. ステーキング
10個目は「ステーキング系」です。
仮想通貨はステーキングできるサービスが多くありますが、それらのサービスが独自にトークンを発行しています。
ステーキング系トークンの例としては以下があります。
- Lido Staked Ether(STETH)
- Ankr Staked ETH(ANKRETH)
- Mantle Staked Ether(METH)
ステーキング系トークンはETH2.0系とLiquid Staked ETH系でページが分かれています。
ETH2.0系については「Eth 2.0ステーキング」ページで、Liquid Staked ETH系は「Liquid Staked ETH」ページでそれぞれ確認ができます。
11. ファーミング
11個目は「ファーミング系」です。
ファーミング系の銘柄には以下があります。
- ユニスワップ(UNI)
- アーベ(AAVE)
- パンケーキスワップ(CAKE)
- カーブ(CRV)
ファーミング系銘柄については「イールドファーミング」ページで確認ができます。
12. ラップドトークン
12個目は「ラップドトークン系」です。
ラップドトークンとはあるブロックチェーン上で別のブロックチェーン上の通貨と連動して発行される通貨のようなものです。
例えばイーサリアムチェーン上ではビットコインを扱えませんが、ビットコインの価格に連動するように作られたラップドビットコイン(WBTC)を用いることで、イーサリアム上でビットコインの取引ができます。
具体的には以下のような銘柄があります。
- Wrapped BTC(WBTC)
- Wrapped stETH(WSTETH)
- Wrapped ETH(WETH)
ラップドトークンについては「ラップドトークン」ページで一覧で確認ができます。
13. NFT
13個目は「NFT系」です。
NFTはブロックチェーン上で発行される非代替性トークンで、アートやチケットなどをデジタル上で発行する際に用いられています。
NFT関連銘柄の具体例としては以下のような通貨があります。
- Immutable(IMX)
- Render(RNDR)
- Floki(FLOKI)
NFTに関しては「NFT」ページで確認ができます。
14. ゲーム
14個目は「ゲーム系」です。
近年ではブロックチェーンを活用した「ブロックチェーンゲーム」と呼ばれるジャンルが流行っており、これらのプロジェクトの通貨が発行されています。
具体的には以下のような通貨があります。
- GALA(GALA)
- Axie Infinity(AXS)
- Notcoin(NOT)
ブロックチェーンゲーム系銘柄は「ゲーム(GemeFi)」ページで確認ができます。
15. メタバース
15個目は「メタバース系」です。
メタバースは近年話題となっている3D空間のことです。
ゲームや会議、イベントなど様々な場面で利用されており、プロジェクトによってはメタバース上に土地を購入することもできます。
メタバース系の銘柄には以下があります。
- The Sandbox(SAND)
- ディセントラランド(MANA)
- Axie Infinity(AXS)
メタバース系銘柄は「メタバース」ページで確認できます。
CoinGeckoのカテゴリページの注意事項
最後にCoinGeckoのカテゴリページの注意点について解説します。
CoinGeckoのカテゴリページでは各通貨をカテゴリから探すことができます。
しかし、各カテゴリに属する通貨は曖昧な印象があります。
参考として利用することはできますが、確実性は低いようですので、必ず各通貨に関して様々な情報を確認してから取引などをするようにしましょう。
仮想通貨のカテゴリに関する1問1答
仮想通貨のカテゴリとは何ですか?
各通貨を発行するプロジェクトが属するジャンルです。
各仮想通貨はプロジェクトがあり、主にそれぞれのプロジェクトが持つ目的別にカテゴライズされています。
仮想通貨のカテゴリはどこで検索できますか?
CoinGeckoで検索できます。
CoinGeckoではカテゴリから通貨を検索したり、反対に通貨からカテゴリを探すこともできます。
仮想通貨のカテゴリにはどんなものがありますか?
レイヤー系やエコノミー系などがあります。
まとめ
今回は仮想通貨のカテゴリについて、意味や探し方、具体的な例について解説しました。
仮想通貨はその通貨を発行している各プロジェクトがどんなことを目的としているのか見ているだけでもワクワクしてきます。
ぜひあなたもお気に入りのカテゴリを見つけてみてはいかがでしょうか。