仮想通貨のロックアップとは?解除されるとどうなる?概要や過去の事例を解説

しばしば話題を呼ぶ仮想通貨ですが、専門用語が多く、わからないという方も多いと思います。

その中でもニュースなどで目にするものの少し分かりづらい「ロックアップ」。

あなたも「ロックアップは聞いたことがあるけどよくわからない」と思っているのではないでしょうか。


そこで今回はロックアップの概要や過去のロックアップなどについて解説します。

ロックアップとは?

まずはロックアップの概要などについて解説します。


ロックアップとは特定のトークンが運営者によって一定期間使えなくすることです。

あくまで一定期間ロックするだけで、ロックアップの解除後はそのトークンが解放されます。

なお、永久的にトークンがロックされることを「バーン」と呼びます。


ロックアップという言葉は元々は株式の用語として用いられていました。

上場直後にその企業の株を持っていた投資家などが1度に売ると、その企業の株は暴落してしまいます。

そのため、上場前の企業がその企業の株を保有する投資家などに対して上場後に一定期間売らないことを約束していました。


仮想通貨の世界でも株のように「上場」というフェーズがあります。

このときに一定量を売却しないことを約束するためにロックアップが行われます。

これにより、トークンのホルダー(所有者)は安心してトークンを持ち続けることができるというわけです。

なぜロックアップにより価値が変動するの?

では、なぜロックアップによりトークンの価値が変動するのでしょうか。

それはトークンの流通量が減るからです。


トークンの価値は基本的には需要と供給で成り立っています。

この場合の供給は市場で流通しているトークンの量を指します。

図で表すと以下のような感じです。

上記のグラフでは供給量(=市場に流通しているトークンの量)が増加すれば需要が下がり、市場価格は下がります。

一方で供給量が減れば需要が高まり、市場価格が上昇します。

つまり、ロックアップで一定量をロックし、市場に流通するトークンの量を減らすことで一定の価格を保つ目的があるのです。

ロックアップが解除されるとどうなる?

ではトークンのロックアップが解除されるとどうなるのでしょうか。


ロックアップが解除されると、そのロックされていたトークンが市場に解放されます。

そのため、理論上はロックアップ解除後は価格が下がる可能性が高いとされています。


なお、ロックアップの解除時にどれくらいの量のトークンを解除するのかなどの要因によって価格に与える影響は異なります。

プロジェクトの開発元の情報など、様々な情報を確認するようにしましょう。

実際にロックアップが行われた事例

続いて実際にロックアップが行われた事例について解説します。


【代表例】 リップル(XRP)

ロックアップの代表例として有名なのがリップル(XRP)です。


リップルの発行枚数は1,000億XRPであり、そのうち63%である630億XRPをリップルが保有しています。

つまり、リップルが大量のXRPを売却すればトークンの価格は下がるとされていました。

そこでリップルは630億XRPのうち約83%の550億XRPをロックアップすると2017年5月に発表し、同年末までに550億XRPすべてをロックアップしました。

これにより、トークンホルダーは安心して保有し続けることができたという事例になります。


その後は2018年から10億XRPずつを開放していき、市場価格の安定を図りました。

この事例では計画的にロックアップの解除が行われたと言えるでしょう。


その他の事例

ロックアップやロックアップの解除自体はそれほど珍しいものではなく、多くのトークンで頻繁に行われています。

比較的大きなプロジェクトで、最近のものでは以下のトークンのロックアップが解除されています。

  • 2024年3月:アプトス(APT)、アービトラム(ARB) など
  • 2024年5月:アバランチ(AVAX)、アプトス(APT)、アービトラム(ARB) など
  • 2024年7月:イミュータブル(IMX)、スタークネット(STRK) など

ロックアップが解除されるトークンの確認方法は?

続いてロックアップが解除されるトークンの確認方法について解説します。


ロックアップが解除されるトークンを確認できるサイトは複数ありますが、その中でも有名なのはToken Unlocksです。

このサイトではアンロックされるトークンが詳細に確認できます。

英語のサイトではありますが、それほど難しい点はありません。


Token Unlocksで確認できる情報は以下のような情報です。

  • トークン名
  • 価格
  • 流通量
  • アンロックされる割合
  • アンロックされる日時

この他にも様々な情報を確認できます。


また、Token Unlocksでは公式サイト以外にも公式Xアカウントが運営されており、こちらでもアンロックされるトークンの情報が確認できます。

ロックアップの1問1答

ロックアップとは何ですか?

一定期間トークンをロックすることを指します。
一般的にはトークン価格が急落するのを避ける目的があります。

アンロック予定のトークンはどこで確認できますか?

Token Unlocksで確認できます。

まとめ

今回は仮想通貨のロックアップの概要や事例などについて解説しました。

ロックアップはプロジェクトのロードマップの中でも大きなマイルストーンとなることがあります。

様々な情報を確認してアンロック情報を把握しておくことが重要です。

参考リンク

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